1日1000トンの支援物資が必要
駐日ポーランド大使館によれば2022年4月15日現在、ウクライナからの避難者は270万人に達している。侵攻直後は1日当たり10万人、今は同2万人が入国しているそうだ。ウクライナでは18歳から60歳の男子には動員令が発令されているため出国できず、避難者の9割以上が女性と子どもが占めており、首都ワルシャワでは、住民の17%がウクライナ人となっている。ウクライナでは1日当たり1000トンの支援物資が必要とされ、大部分がポーランドから送られている。ポーランドの役割がいかに重要かがわかる。
ロシアによる侵攻当初から、ポーランドはウクライナに対し強力な政治的サポートを行ってきた。ウクライナのEU加盟とともに、西側諸国との連携強化で常に中心的な役割を果たしてきたのだ。ロシアによる攻撃が首都キーウ(キエフ)に迫る中、EUの外交使節の中で唯一退避しなかったのがポーランド大使だった。
その後、ウクライナ支持で象徴的な事件が起きる。2022年3月15日、ポーランドのモラヴィエツキ首相とチェコのフィアラ首相、スロベニアのヤンシェ首相の3人がキーウを訪れ支持と支援を表明した。ロシアの攻撃が続く中での首脳訪問に、世界が驚いたのは言うまでもない。ちなみに、他のEUの首脳がキーウを訪問したのは、ロシア軍がキーウ近郊から撤退した数週間後だった。ポーランドの覚悟がどれほどのものだったのかわかるだろう。
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