インドのイケてる企業家、規格外すぎる活躍 キングフィッシャーブランド成功の軌跡

✎ 1〜 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 27 ✎ 28
拡大
縮小
Kingfisher Calender はインド人であれば誰でも知っているカレンダーだ(Kingfisherのホームページより)

キングフィッシャー(Kingfisher)は、インドにおける典型的なブランド成功事例だ。キングフィッシャーというブランドは、現代インドの象徴的ブランドと呼ぶこともできる。

インドを代表するビールだ

キングフィッシャーはインドではビールと同じ意味で使われる。インド人やインドを旅した人に「キングフィッシャーとは何か」と聞けば、最もありそうな答えはビールか航空会社のどちらかだ。

キングフィッシャーはUBグループのブランド。インド最大のビール会社であり、マーケットシェアの半分以上を占めている。同社の事業は、航空会社、クリケットチーム、インド初のカーレーシングチームまで広がっている。

UBグループは、カルナータカ州「バンガロール」に本社を置くインドの複合企業として、また誰もが思い起こす象徴的ブランドとして努力している。UBグループの年間売り上げは50億ドル以上、企業の時価総額はおよそ120億ドル。コア事業は、飲料品、航空事業、電気製品、化学品などである。

もともとは1857年創業の醸造所

ユナイテッド・ブリュワリーズ(元のグループ名)の歴史は1857年にさかのぼる。5つの小さな醸造所の合併によってUBが誕生したのは1915年のことだ。キングフィッシャーブランドが開始されたのは1980年であり、そんなに古いことではない。現在、UBグループ会長を務めるビジェイ・マリヤ氏が設立した。

次ページどのようにして急成長したのか
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT