「成功するはずがない」インドマックの快進撃

牛肉ゼロ、ベジタリアンメニューで大人気

インドのマクドナルドのカウンター裏にあるメニュー。ビーフバーガーはない(写真:Barcroft Media/アフロ)

インドは、マクドナルドが牛肉製品を販売していない世界で唯一の国だ。インドの全人口の約30%は純ベジタリアンで、残りの約70%の人は肉は食べるものの、牛肉と豚肉を食べない。世界最大のハンバーガーチェーンであるマクドナルドは、「ローカライゼーション(地域化)」を旗印に、インド亜大陸ではほかの市場とは異なる戦略を特別に実施している。

マクドナルドのインド向けバージョンのメニューを見ると、牛肉だけでなく豚肉も一切ない。非ベジタリアン向けメニューは、鶏肉、魚、羊肉を使った製品に限られている。

1号店の設立は1996年

インド国内の、特に大都市部における潜在的なファストフード市場を収益化することを目標に、マクドナルドはインド第1号店を1996年に設立した。当初、インドの批評家は3つの理由からマクドナルドの成功を懸念していた。

・インドには何百年も続く独特な食文化があり、インド人を米国型の食品消費に引き寄せるのは困難

・多国籍企業は、現地経済や文化に対する脅威と見なされており、受け入れられない

・インドでは食事は家庭でするもの。ほとんどの人は家で食事をすることを好み、外食は日常的ではない

ところが、こうした予想を覆し、マクドナルドはインドにおける外食チェーンの大手ブランドとして完全に定着した。その秘密はどこにあるのだろうか。

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