ピアニストになった26歳彼女の原動力は「楽しさ」 ショパン国際ピアノコンクール入賞・小林愛実

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「本番がいちばんうまく弾ける」ショパン国際ピアノコンクール入賞・小林愛実の“本番力”の鍛え方(写真:赤松洋太)
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音楽コンクール最高峰の1つで、一流ピアニストの登竜門と知られるショパン国際ピアノコンクール。2021年、そのコンクールで4位入賞を果たしたのが、現在26歳の小林愛実さん。日本人の入賞は実に16年ぶりだ。

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3歳でピアノを始め、オーケストラとの初共演は7歳のとき。9歳で国際デビューすると、14歳にはサントリーホールでリサイタルを開催し、CDデビューも果たした。

幼少期から「天才少女」と呼ばれ、国内外で幅広く演奏活動を行ってきた小林さん。彼女を突き動かすものはいったい何か。華麗なる音楽人生を送ってきた彼女の音楽家として見せるこだわり、ポリシーに迫る。

音楽家としてスタート地点に立てた

5年に1度、世界中の音楽ファンが注目するピアノの祭典、ショパン国際コンクール。2021年は日本から14名のピアニストが出場した。

2014年に行われた前回の同コンクールで日本人唯一のファイナリストとなった小林さんにとっては、今回が2度目の出場。当初は「あまり乗り気ではなかった」という。

小林さん:前回のファイナリストだから、今回は入賞を狙っているんだろうって周りから見られるじゃないですか。

それが嫌だったんですけど、信頼する周りの人たちの後押しもあって「頑張れるかも」「どこまでできるかな」と思えるようになりました。

オーケストラとの共演となるファイナルの舞台に立ったときは、万感の思いがこみ上げた。

小林さん:ファイナルの舞台は無の境地でした。

ここまで来たんだから自分が解釈したショパンを、自分の理想の音楽を、最後までやり切ろうという思いで、本番は無心でピアノを弾いていました。
次ページハードな環境の中、集中を持続させ、一気に成長できた
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