自分らしいキャリアが見つかる「心の声」の聞き方 本当の「やりたいこと」を知った2人のプロ対談
齋藤:そうやって内省した結果、自分の中に「絶対にやりたい何か」はなかったんです。一方、周りには「どうしてもこれがやりたい」というものを持っている人がいっぱいいて、それに対して自分が得意とするビジネスのクリエイティブでわかりやすく役に立てる。
しかもそれが自分にとって楽しいことだと気づけたから、「これでいいじゃん」って思えたんでしょうね。
篠田:楽しいと思えたことが大事だったのでしょうね。でも、山にこもって1人で内省してその境地に至る人は稀有だと思います。
人に聞いてもらうことで自分を理解する
篠田:多くの人はそう簡単に「これだ」というものはつかめないじゃないですか。私もいろいろな人に話を聞いてもらって、都度感じていることを頑張って言語化した結果、それが蓄積されて自分を理解できたように思っていて。周りの人が鏡になってくれた感覚があるんですよね。
齋藤:わかります。僕も基本的には壁打ち相手がいたほうがいいタイプですね。
ただ、僕の悩みは誰にも通じていないんですよ。「自分が勝たせたんだ」とか「フォーブス載りたい」とか、ともすればちょっと自慢話っぽくなっちゃうし、そもそも恥ずかしい(笑)。
篠田:太郎さんには多動なイメージがあるのに、動と静でいうところの「静」を選んだことも意外な感じがします。「そうしなきゃ」という切迫感があったんでしょうね。
齋藤:本当はものすごく寂しがり屋だから、1人で山にこもるのは嫌だったんですけどね。それでも連絡をシャットダウンして追い込んで、「俺は何をしたいんだ?」を紙に書き出して。夜は月を見ながら1人でたき火してベロンベロンに酔っ払って泣く、みたいな(笑)。
山奥で何やってるんだろうって感じだけど、そうやって無理やり自分に向き合いましたね。また悩むようなことがあったらやろうと思っています(笑)。
(構成:天野夏海)
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