キスラー流30分方式では、それぞれ5~10分の短い制限時間を設けて、4つのステップで絵を描いていきます。
「時間制限」ほど人をやる気にさせるものはありません。スピード感重視で次々進んでいくことも、絵が上達するコツです。
最初のステップでは「設計図」を描きます。
はじめに、胴体と頭を「円」で描きます。上手に描けなければ、紙コップでも、ジュースの缶でも、直径が5センチくらいの円形のものを探してみましょう。それをなぞれば「テディベアの胴体」になる円が描けます。
テディベアの頭は胴体とオーバーラップしていて、大きさは胴体より少し小さくなります。ちょうどいい大きさの円形のものが見つからなければ、胴体に使ったものをなぞって描き、その輪郭線を目安にして少し小さな円を手描きする方法もあります。足も描き加えます。
耳と手は50円玉と1円玉をなぞって描くとよいでしょう。口まわりと鼻は「楕円形」で描くことができます。
上手な絵を描くコツは、各パーツの絵の中の相対的な大きさや位置関係を正確に表現すること。難しく考えなくても大丈夫です。私の『誰でも30分で絵が描けるようになる本』では、「各パーツの大きさを決めるコツ」を詳しく解説していて、テディベアの場合は次のようになります。
・足は、胴体に少しだけオーバーラップしています。足は胴体の円の右下、左下にそれぞれ配置します。
・口まわりは楕円形で表現します。楕円形の幅と足と足の間の間隔は同じになります。
・手は、足の上に配置します。
・足は、頭の半分の大きさになります。
「小ワザ」で素早く上手に描こう
紙コップやコインをなぞって「円」を描いたように、私の絵の描き方には、身近なものを使って「素早く賢く描く」ための「小ワザ」がたくさん登場します。
これを「ズルをしている」なんて考える必要はまったくありません。絵の上達の近道は、コツをつかんで、早い段階で「自分にも上手に描けた!」という「達成感」を得ることだからです。
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