6年間「死体役」をやり続けた彼女が見つけた道 サヘル・ローズさん、目標は遠くに置くといい
(前回:『戦禍で身寄りをなくした36歳彼女の目に映る「今」』)
順風満帆ではなかった芸能界デビュー
――高校時代に芸能界へのデビューを果たしたというサヘルさん。どのようなきっかけで芸能界の仕事をスタートしましたか。
定時制の高校に通っていたのですが、将来のためにどうしても大学に進学したくて。自分で学費を稼がないといけないと思い、スーパーのレジ打ちやティッシュ配りなど、ありとあらゆるアルバイトを始めました。その中で巡り合ったのが、エキストラの仕事です。
外国人のエキストラ事務所に登録したのですが、私のような黒髪ではなかなかチャンスに恵まれなくて……。その当時、再現ドラマやCMなどテレビに出るようなお仕事は、ブロンドヘアで青い眼をした白人の方が起用されることが多かったんですね。
私自身の外見が、いわゆる日本人がイメージする「外国人」に当てはまらなかったこともあって、オーディションを受けても写真選考の時点で不合格。100社以上は落ちたんじゃないかと思います。
「何でもいいからお仕事ください」と当時のエキストラ事務所の方にお願いすると、「死体役でもいいの?」と。「はい!」とOKすると、それ以降は死体役ばかりで、たまに「生きている役が来た」と思ったら、テロリストの役でした。
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