6年間「死体役」をやり続けた彼女が見つけた道 サヘル・ローズさん、目標は遠くに置くといい

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イラン出身のサヘル・ローズさんは日本の芸能界でどのようにして今のポジションを築いたのでしょうか(撮影:尾形文繁)
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戦禍のイランで生まれ、幼少期を孤児院で過ごし、8歳で養母・フローラさんとともに来日した、俳優・タレントのサヘル・ローズさん。孤児、いじめ、差別、貧困など、さまざまな苦難を乗り越える過程で出合った「言葉」を散りばめた、最新刊『言葉の花束 困難を乗り切るための“自分育て”』が刊行され、話題に。これまでの壮絶な体験がつづられた本書は、生きづらさを抱える多くの人たちから共感を得ています。
2回にわたるインタビューの後編では、イラン出身のサヘルさんが日本の芸能界でどのようにして今のポジションを築いたのか。紆余曲折のキャリアの道のりと、仕事をする上で大切にしている思い、そして新たな一歩を踏み出した新社会人に向けて、メッセージを語ってもらいました。
前回:『戦禍で身寄りをなくした36歳彼女の目に映る「今」』

順風満帆ではなかった芸能界デビュー

――高校時代に芸能界へのデビューを果たしたというサヘルさん。どのようなきっかけで芸能界の仕事をスタートしましたか。

定時制の高校に通っていたのですが、将来のためにどうしても大学に進学したくて。自分で学費を稼がないといけないと思い、スーパーのレジ打ちやティッシュ配りなど、ありとあらゆるアルバイトを始めました。その中で巡り合ったのが、エキストラの仕事です。

外国人のエキストラ事務所に登録したのですが、私のような黒髪ではなかなかチャンスに恵まれなくて……。その当時、再現ドラマやCMなどテレビに出るようなお仕事は、ブロンドヘアで青い眼をした白人の方が起用されることが多かったんですね。

私自身の外見が、いわゆる日本人がイメージする「外国人」に当てはまらなかったこともあって、オーディションを受けても写真選考の時点で不合格。100社以上は落ちたんじゃないかと思います。

「何でもいいからお仕事ください」と当時のエキストラ事務所の方にお願いすると、「死体役でもいいの?」と。「はい!」とOKすると、それ以降は死体役ばかりで、たまに「生きている役が来た」と思ったら、テロリストの役でした。

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