「間食」を摂らない人が知らない"超残念な真実" 「3要素」を満たすのが「高カカオチョコレート」

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そして、高カカオチョコレートには自然なあまさがあり、しっかりと幸福感を与えてくれる。最近は、スーパーやコンビニエンスストアなどでもよく見かけるようになり、手にもいれやすい。

つまり、継続性にとても優れた間食といえるのです。

ビジネスパーソンに神の食べ物? 

でも、「そんなすごい健康食品が、なぜ今まで見過ごされてきたの?」と思う方もいるかもしれません。

それは、チョコレートが嗜好品として日本に入ってきたため、日本では健康食品ではなくあまくておいしい食べ物として広まったからです。

世界に目を向ければ、チョコレートの原料であるカカオの健康効果は、昔からよく知られていました。古代アステカ文明では、チョコレートは「テオブロマ」とあがめられ、その効能の高さから、神への供物や薬として珍重されてきたといいます。

テオブロマとは、ギリシャ語で神の(theo)食べ物(broma)という意味。

その学名を持つ、カカオ(Theo broma Cacao)に含まれる栄養素が、「テオブロミン」です。

自然界でテオブロミンを含有する植物はごくわずか。カカオ豆のほかにマテ茶の原料の灌木やコーヒーの木など、限られた植物にのみ含まれる貴重な成分です。

テオブロミンには、大脳皮質に作用して集中力を高めたり、自律神経を調整して脳や体をリラックスさせたりする効果があります。また、幸せホルモンといわれるセロトニンの働きを助ける作用もあります。

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そしてもうひとつ、テオブロミンの注目すべき働きに、「穏やかな中枢神経刺激作用」があげられます。

人体には、中枢神経と末梢神経の2種類の神経があります。体の各部に張り巡らされた末梢神経に対し、そこから集められた情報が集まるのが中枢神経です。中枢神経は脳とせき髄からなり、全身に指令を送る、神経系統の中心的な働きを担っています。

この中枢神経の血管を拡張して血行をよくする効果があるのが、テオブロミン。認知機能や記憶力を高めたり、ストレスも緩和してくれたり、まさにビジネスパーソンには、最高の食べ物なのです。

このように、適切な食材を選べば、貴重な栄養素を補給する最高の健康習慣となるのが間食です。

間食は悪ではなく、むしろ健康になる機会。

そう発想を転換させて、健康のための「新しい間食習慣」を始めてみませんか。

鈴木 幹啓 日本小児科学会認定小児科専門医、すずきこどもクリニック院長

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すずき みきひろ / Mikihiro Suzuki

株式会社やさしさ代表取締役、株式会社オンラインドクター.com代表取締役。三重県出身、自治医科大学卒業。和歌山県新宮市でクリニックを開業し地域医療に従事。地方都市にあっても患者からの支持を得て、「日本一忙しい小児科医」と称される。2016年、「親・子・孫の三世代が集まれる地域づくりをしたい」という思いから、介護サービス付き高齢者住宅や商業施設が入った「海賊公園スクエア」をオープン。患者と医療機関をマッチングさせるオンライン診療システム「イシャチョク」の運営も手がける。モットーは、患者ニーズを徹底的に追求すること。

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