ビンタジョークのクリス・ロックに下された診断 北米の青少年の25人に1人が抱えている障害
「こんなことでもなければ多くの人が自分自身や知り合いがNVLDだとわからないままだったかも知れず、そうした人にとってはありがたい出来事となるかも知れない。1度調べてみて」
プロデューサーのホリー・ソレンセンも28日、こうツイートした。
「クリス・ロックは非言語性学習障害を抱えている」
「これは神経学的な病気で、人の気持ちを読んだり適切な応対をすることがうまくできない」
ロック自身、過去のインタビューでNVLDの診断を受けたことや障害にまつわる体験について何度か語っている。
例えば昨年5月には芸能ニュースショー「エクストラ」に対しロックは、友人からアスペルガー症候群なのではと言われて診断を受けたと語っている。
子どもの25人に1人はNVLDを抱えているとの研究も
「アスペルガー症候群と多くの共通点のある病気だということがわかった。言葉によらない気持ちの伝達では苦労してきた」とロックは述べた。
「ずっとそうだった。自分では気がつかなかったけれど、言葉を使うのはすごく得意なんだ。聞くことはできるけれど、すべてのコミュニケーションのうち70%は非言語的なんだそうだ」
20年には芸能誌ハリウッド・リポーターに、1対1の関係で困難を抱えているとも語っている。
「それは自分が有名人だからだとずっと思っていた。マイナスの反応を示されるたび、『相手の中にある俺という人間のイメージと関係のある何かに反応しているんだろう』と考えていた。今思えば、相手が反応していたのはほかならぬ自分自身に対してだった。多くが自分のせいだった」
本誌はロックの代理人にコメントを求めたが回答は得られていない。
2020年4月にアメリカ医師会のオンラインジャーナル「JAMAネットワーク・オープン」で発表された論文によれば、アメリカとカナダの青少年の25人に1人はNVLDだという。推計すると、アメリカでは18歳以下の220万〜290万人がNVLDである可能性があるというのだ。
また論文の梗概によれば、NVLDの基準にあてはまる子どもたちのうち「7〜50%(サンプルによって異なる)は精神科の診断を受けていない」という。
(執筆者:アンダーズ・アングルシー)
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