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ライフ #フランスから日本を語る

「猫を捨てる人」がフランスで激増した悲しい事情 コロナ禍で飼う人が増えたのは他国と一緒だが

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そのうちまたバカンスなどで留守にすることや、万が一ペットが病弱だったりしたら責任を持って病院に通うなり、10年以上世話をすることを考えて早々に諦めた。まさか、先行きも考えずにペットを迎えて、しかも自分たちの都合でさっさと手放す人がこれほど多いとはね。

エマニュエル : 保護施設に引き取られた動物の中には、たくさんの子猫がいて、これもロックダウンの影響で、去勢手術が例年通りに行えなかった猫が多くいたためだ。

こうして生まれた子猫を保護施設に引き渡しに来るケースが多く、子猫の引き渡しは2019年比の20~30%増加となった。SPAの職員によると、去勢手術がなければ、1組の猫のカップルから4年間で2万匹もの繁殖につながるということだ。

うさぎ、ハムスター…小動物の遺棄数は8割増

くみ:日本でも引き取られた猫のうち、大都市では9割以上が子猫だという統計もある。パリの猫は部屋飼いで、戸外を散歩する猫はほぼ見かけないけど、日本は東京であっても公園やちょっとした路地を散歩している猫もいるし、その中には去勢されていないいわゆる野良猫もいるのかもしれない。

エマニュエル : ウサギやハムスターなどの小動物のペットなどは自然に放置して捨ててしまうことも多いため、正式な数字を出すのは難しいけれど、2019年と2021年の比較ではこういった小動物のペットの遺棄数は80%もの増加があったと考えられている。

くみ : 80%……!驚くべき数値ね……。フランスに来て驚いたことの1つが、飼い犬が家でも外でも、また道でほかの犬に出会ってもほぼ吠えないこと。今その話を聞くと、吠えたい時に自然に吠えさせる習慣が残る日本のほうが犬の自然の意志を尊重している結果なのかもしれないと思った。

つまり、フランスでは人々の意識の中に、ペットは人間の愛玩物だという意識が強く、何より人の都合を優先させてペットの意志は二の次だから、捨てられるペットの気持ちなどを考えない人が多いのかな?

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【コロナ禍ペットはどう取引されていたのか】

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