長生きしたいなら「プロテインより海藻」の理由   腸環境を整える善玉「酪酸菌」のすごい力とは?

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腸内の環境を整えるスーパー腸内フローラ「酪酸菌」は、がんや糖尿病などの予防に貢献できる可能性が示唆されているようです(写真:kei.channel/PIXTA)
腸内細菌の善玉菌といえば「ビフィズス菌」や「乳酸菌」ですが、近年もっとも注目されているのが「酪酸菌(らくさんきん)」です。酪酸菌は、腸にとって大切な「酪酸」を作り出す腸内細菌です。最新の研究では酪酸菌ががんや糖尿病の予防、筋力アップ、花粉症の改善、さらには新型コロナの重症化予防など、さまざまな驚きの作用をもたらすことがわかってきました。
酪酸菌とはいったい何なのか。なぜ健康長寿者の腸には酪酸菌が多いのか。消化器専門医・江田証さんの新刊『すごい酪酸菌 病気になる人、ならない人の分かれ道』から一部を紹介します(第2回。第1回はこちら)。

免疫力の低下が招く代表的な疾患には、がんがあります。酪酸はがんのなかでもっとも患者数が多い、「大腸がん」の発生を抑えるという報告もあります。

すでに医薬品として医療現場で使用

酪酸を作り出す酪酸菌で有名な菌として、「クロストリジウム・ブチリカム」があります。この菌は、千葉医科大学(現・千葉大学医学部)の宮入近治博士が日本人の腸内フローラから発見し、分離した菌で、すでに医薬品として医療現場で処方されています。

大腸がんができやすいマウス(APC遺伝子ノックアウトマウス)に高脂肪のエサを与えると、さらに大腸がんが発生しやすくなります。しかし、このマウスに酪酸菌であるクロストリジウム・ブチリカムを与えると、大腸がんができづらくなるのです。

つまり、酪酸菌は大腸がんの発生を抑える効果が期待できるのです。

大腸腫瘍細胞における酪酸の効果(同書より)

反対に、酪酸は免疫の過剰反応が招く「アレルギー」や「自己免疫疾患」にも役立つ可能性が示唆されています。

アレルギーと聞くと、真っ先に思い浮かべるのが「花粉症」ではないでしょうか。花粉による季節性のアレルギー性鼻炎は、毎年、特に春になると発症。ひどい鼻水や鼻づまり、くしゃみに悩まされたり、苦しんだりする人が多く、国民病ともいわれています。これは免疫の反応が過剰になることで起こるアレルギー症状の1つです。

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