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"戦場"キエフに留まる女性「死ぬ覚悟」を語る理由 日本人写真家がとらえたウクライナの現在

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「私はこの街とともに死ぬ覚悟です」

3月12日、キエフ中心部から北西に2.6キロのところにあるチェルノブイリ博物館がバリケードで封鎖された。この日の朝、近くの行政庁舎がロシア軍の砲撃を受け、炎上したからだ。警備にあたる兵士たちの表情から怒りがにじみ出ていた。

幼い頃のアンナと両親(写真:アンナさん提供)

近所に爆弾が落ち、自宅が激しく揺れることもあるというチェルノブイリ博物館副館長のアンナ。父はロシア人で母はウクライナ人だ。キエフで生まれ育った母は1941年、ナチスドイツがキエフへ侵攻したときに疎開した。当時6歳。大学に進学するため故郷に戻れたのは13年後のことだった。アンナは言う。

尾崎孝史氏によるウクライナのレポート、2回目です

「私は母のような運命を繰り返したくありません。故郷を離れて何年も帰還を待ちわびるのはごめんです。もし運命ならば、私はこの街とともに死ぬ覚悟です」

アンナの母は2017年に亡くなった。いま、足を患い自由に動けなくなった父を支えながら空襲に耐えている。「記事に添えてください」と、筆者に送ってくれた家族写真とともに。

(3回目に続く)

連載1回目記事:日本人写真家が記録した"戦場"キエフの10日間
連載3回目記事:民間人410人の遺体、キーウ周辺の人々が語ること

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