経済超入門 2022 ウクライナ・インフレ…激動世界の読み方

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ウクライナ危機、インフレ…これまでにない事態がわれわれの生活に影響を及ぼす。対応するためには「経済を読み解く力」が必要だ。

ベラルーシで撮影された、ロシアのウクライナ侵攻に抗議するデモの様子。こうした経済制裁を求める抗議活動が世界各地で行われた(SOPA Images)

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「ロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会)の決済網から排除せよ!」。2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻に対する抗議デモが各地で起き、中には経済制裁を求める声が多くあった。

経済制裁は、対象国の経済活動や生活に大きな影響を与える。SWIFT排除も、外国企業との決済を困難にし、ロシア経済を疲弊させる狙いがある。まさに「経済」を武器に戦っている状況だ。

世界経済への影響も大きい。とくに原油などの資源の動向が焦点で、サウジアラビアに次ぐ輸出量を誇るロシアの原油がストップすれば石油危機は必至。その懸念から原油価格は急上昇した。同様の理由で金属や、小麦といった穀物も高騰している。何よりも資源価格の上昇が世界的なインフレーション(物価上昇)を加速させた。

インフレだけではない。「経済のグローバル化に大ダメージを与えた」(中島厚志・新潟県立大学教授)というように、グローバリゼーションが岐路に立つ。地政学リスクの回避から、経済のブロック化が深まると危惧される。

今後、経済はどうなるか? それを自ら見通すうえで求められるのが「経済を読み解く力」だ。

週刊東洋経済 2022年4/2号
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宇都宮 徹 東洋経済 記者

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うつのみや とおる / Toru Utsunomiya

週刊東洋経済編集長補佐。1974年生まれ。1996年専修大学経済学部卒業。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信の担当を経て『週刊東洋経済』編集部に。連載の編集担当から大学、マクロ経済、年末年始合併号(大予測号)などの特集を担当。記者としても農薬・肥料、鉄道、工作機械、人材業界などを担当する。会社四季報プロ500副編集長、就職四季報プラスワン編集長、週刊東洋経済副編集長などを経て、2023年4月から現職。

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