ウクライナ危機、インフレ…これまでにない事態がわれわれの生活に影響を及ぼす。対応するためには「経済を読み解く力」が必要だ。
「ロシアをSWIFT(国際銀行間通信協会)の決済網から排除せよ!」。2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻に対する抗議デモが各地で起き、中には経済制裁を求める声が多くあった。
経済制裁は、対象国の経済活動や生活に大きな影響を与える。SWIFT排除も、外国企業との決済を困難にし、ロシア経済を疲弊させる狙いがある。まさに「経済」を武器に戦っている状況だ。
世界経済への影響も大きい。とくに原油などの資源の動向が焦点で、サウジアラビアに次ぐ輸出量を誇るロシアの原油がストップすれば石油危機は必至。その懸念から原油価格は急上昇した。同様の理由で金属や、小麦といった穀物も高騰している。何よりも資源価格の上昇が世界的なインフレーション(物価上昇)を加速させた。
インフレだけではない。「経済のグローバル化に大ダメージを与えた」(中島厚志・新潟県立大学教授)というように、グローバリゼーションが岐路に立つ。地政学リスクの回避から、経済のブロック化が深まると危惧される。
今後、経済はどうなるか? それを自ら見通すうえで求められるのが「経済を読み解く力」だ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら