GDP(国内総生産)など経済指標に付いて回るのが「名目」と「実質」の違いだ。例えば2021年10〜12月期のGDP成長率は、名目がプラス0.3%、実質がプラス1.1%であり、両者の数字は一致していない。
名目値とは統計から得られたそのままの結果であり、実質は物価の変動を考慮した値である。例えば、GDPが1年間で5%成長しても、物価が2%上昇した場合には、2%分については単に商品の値段が上がったにすぎず、生産量や消費量が増えたわけではない。生産量や消費量が実際、どの程度変動したのかを知りたい場合、価格の上下変動は邪魔な情報となる。このようなケースでは、もし価格に変動がなかった場合、成長率がどの程度だったのかについて示す必要があり、これを実質値と呼ぶ。つまり名目成長率から物価上昇分を差し引いた数字が実質値、物価上昇分を差し引かない数字が名目値ということになる。
この記事は有料会員限定です。
ログイン(会員の方はこちら)
有料会員登録
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
トピックボードAD
有料会員限定記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら