復活?「小型液晶」 アップル特需は甘いか、酸っぱいか


韓国や台湾でなくなぜ日本なのか

「シャープ、東芝モバイルディスプレイ(TMD)がそれぞれ1000億円規模の設備投資を計画」「日立ディスプレイズが1000億円規模の設備投資を実施する」--。昨年末、国内の液晶メーカー3社の投資計画が立て続けに表面化した。これらの投資計画には、すべてアップルが深く関与している。

石川県に新工場を建設するTMDは、設備投資額1000億円の大半を、アップルが負担する方向で調整中。シャープが設備投資をするのは亀山第1工場。かつてテレビ用パネルの主力工場だったが、09年に製造ラインを中国メーカーに売却して以降は空き家だった。こちらも、設備投資額の半分以上をアップルが負担する方向で調整が進んでいる。

一方、日立ディスプレイズは、世界最大手の電子機器製造請負サービス(EMS)である台湾の鴻海精密工業(ホンハイ)が1000億円の第三者割当増資を引き受ける観測が浮上している。その出資金を元に千葉県茂原に新しい製造ラインを設け、小型液晶を大増産する見通しだ。ホンハイはアップルとの関係が深く、中国本土の工場でアイフォーン、アイパッドを製造している。日立ディスプレイズが製造した液晶がアップルに採用される可能性は高い。

このうち、TMDと日立ディスプレイズが製造している液晶は「低温ポリシリコンIPS」というタイプのパネルだ。アイフォーン4やアイパッドに採用されている超高精細液晶だ。

アップルの狙いは、パソコンモニター用のアモルファスシリコンIPSに加え、小型端末用の低温ポリシリコンIPSでも主力調達先となったLGへの依存度を下げる、というものだ。昨年年初、LGは量産ラインを計画どおりに立ち上げられず、アイフォーン4生産のボトルネックになってしまった。調達先の多様化が必要なのだ。

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