Blabo!の仕組みは非常にシンプル。企業の課題を「自分ごと」として考えられるお題に変換してユーザーに問いかけると、日本中のユーザーから数百個の アイデアが寄せられるという仕組みだ。通勤電車のスマホからトイレの中まで、アイデアが思いついたらいつでも投稿できる、いわば“どこでもドア付き” 企画会議室とでも言ったらいいだろうか。
そして、「しゃぶしゃぶ餅」をリデザインするために、Blabo!ユーザーに投げかけたお題は、
『スライスされた薄いお餅が、あなたの食卓にも並ぶ食品に!どんな食べ方や使い道を提案されたら欲しくなる?』。
反響の大きさは予想以上だった。
・アイスクリームを包んでオリジナルの『雪見だいふく』(ロッテ)にして食べたい
・忙しいビジネスパーソンも日常で食べそうな朝ご飯のスープにスライスお餅をのせて腹持ちをよくする
・『のどに詰まらない餅』として高齢者向けに訴求する
など、全部で 240個におよぶアイデアが寄せられた。
毎日食べるイメージを訴求
こんなにたくさんのアイデアがあるのなら、毎日食べてもらえる商品に生まれ変われるかもしれない。そんなコンセプトで商品のネーミングも募集した。そして、東京都の会社員が出したアイデアから決まった商品名が『毎日がもちようび』だ。
生活者の声から用途が決まり、それを表現するコンセプト、ネーミングが決まっていくマーケティングの王道とも言えるプロセスを踏んで商品ができあがった。
『毎日がもちようび』は、鳥取県との共創プロジェクトに注目してくれた食品宅配大手オイシックス(oisix)から、1000個の受注を獲得。開発プロセスをオープンにすることで、鳥取の数名で営む小さな餅屋が全国規模の販路まで手にすることができたのに加え、ファンを作る効果を得られるメリットは大きい。実際、『毎日がもちようび』発売と同時に参加者から「すぐに購入しました!」という声が何件も届いている。うれしいことにテレビをはじめとする複数のメディアでも取り上げてもらっている。
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