商品をユーザーに届けるためには「作る」に加えて「伝える」「届ける」ところまでプランニングしなければいけない。しかし、モノづくりをされてきた職人気質の地元企業の社長の多くは「作る」で止まってしまうことが多い。だからこそ、消費者発想がイノベーションをもたらすのだ。
素人発想、玄人実行
筆者はもともと消費材メーカーで商品開発に従事していたのでこの感覚はよくわかる。いざ自分の商品になってしまうと顧客に対する知識も豊富だし、競合も熟知しているが、ありきたりな発想しか出てこなくなってしまうのだ。
同じ顔ぶれ、必要以上に詰め込んでしまった知識が枠を作り、視野狭窄を起こしてしまうのだ。せいぜい視野は30度くらい。だからこそ残り330度は枠の外から視点を集めることが大切だ。
こうした社外の知恵を借りて、イノベーションを生み出す動きは世界でも注目されつつある。カーネギーメロン大学の金出武雄教授はこのようなプロセスを「素人発想、玄人実行」と表現している。
今回の場合は、自由な生活者発想と、餅のプロフェッショナルのコラボレーションが生んだ素人発想、玄人実行の好例かと思う。餅は餅屋、アイデアはアイデ屋といったところだろうか。
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