DNAワクチンは製造期間を短縮できる
──6月30日に新型コロナの予防ワクチン治験が開始されました。3月5日の開発着手発表からすごいスピードですね。
こういった新興感染症の推移は非常に速く、ワクチン開発などは感染症の収束に追いつかないことも多い。新型コロナは当初、軽いインフルエンザのようなものと考えられており、私自身もそう思っていたために(開発の)着手が少し遅れてしまった。
しかし、われわれが開発しているDNAワクチンは、ウイルスの遺伝子情報さえあれば開発できる。通常のワクチンがウイルスの性質や弱毒化の方法などを検討しなければならないのに比べて、非常にスピーディに開発できる。厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)、文部科学省といった関係機関が迅速に動いてくれたことも大きい。
開発スケジュールとしては、まず30人の健常者への投与を始めている。いいデータが出たら、10月ごろをメドに次の段階に進みたい。500人(規模)の大規模試験を想定している。
──DNAワクチンは、通常のワクチンと何が違うのでしょうか。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
東洋経済ID 会員特典
東洋経済IDにご登録いただくと、無料会員限定記事を閲覧できるほか、記事のブックマークや著者フォロー機能、キャンペーン応募などの会員限定機能や特典をご利用いただけます。
東洋経済IDについての詳細はこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら