過去からやってきたことがコロナで活きた
──新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各金融機関とも取引先への資金繰り支援を行っています。
5月末時点で融資件数は傘下3銀行(山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行)を合わせて約3000件。融資(の実行額)は1500億円程度だ。傘下3銀行が営業エリアとする山口、広島、福岡各県のどの地域でも同じくらいの資金の需要があり、6月以降もペースは衰えていない。
資金供給について言えば、今後は通常の融資と比べて返済の優先順位が低い、資本性の資金が必要になるのではないかと考えている。(山口FGでは)コロナウイルス対策の支援ファンドを5月に立ち上げ、(融資と出資の中間にあたる)メザニンの分野では資本性劣後ローンも始めた。顧客のニーズを概ねカバーできるような体制を構築している。
──地元の商品を地域内外に売り込む地域商社をはじめ、地方創生に関わる取り組みを続けてきました。
顧客は資金供給以外にも、売り上げの落ち込みにどう対応するかという課題を抱えている。融資をする際にコンサルティングをして、将来の計画を立てながら融資をしている。それ以外にも、子会社のメディア「やまぐちDelico」を使って、テイクアウトを始めた飲食店の情報を紹介しており、大体100社程度が掲載されている。
今は情報発信のみだが、今後も第2波、第3波と影響が続くようであれば、サイトから予約をしたりという予約できるような機能も考えていきたい。システム費用はかかるが、地元のお役に立てるならコストはかけていく。
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