
「センシングという事業ドメインはこれからも変わらない」と述べた染宮氏(記者撮影)
ソニーにとって半導体事業は全社利益の4分の1を生み出す稼ぎ頭だ。スマートフォンのカメラ向けイメージセンサーの分野では世界シェアの過半を握る。近年はカメラの多眼化や大判化に伴い、搭載される半導体の量も増え続けている。2019年度の半導体部門の売上高が初めて1兆円を超えた。
しかし、主戦場とするスマホ市場の見通しは必ずしも明るいとは言えない。販売台数は頭打ちで、足元は新型コロナウイルスの影響が深刻だ。5Gスマホの本格導入があるにもかかわらず、スマホメーカー各社は強気な販売計画を出せないでいる。
ソニーはイメージセンサーのハード分野で高シェアを誇るが、先行者としての地位を固めて、その優位性をどう高めていくのか。半導体事業を担うソニーセミコンダクタソリューションズの執行役員である染宮秀樹システムソリューション事業部長に今後の戦略を聞いた。
──昨年6月にシステムソリューション事業部ができた背景を教えてください。
ソニーの半導体事業は3年くらい前から、イメージセンサーに集中して成長を遂げてきた。市場の拡大も手伝ってなんとかここまで来たという印象だ。
だが、長期的に見ていくと、イメージセンサーというハードウェアのポジションを強固にしながら、もう一段、ソフトウェア、ソリューションを含めたセンシングそのもの、センサーという「モノ売り」ではない「コト売り」を広げていかなくてはいけないという問題意識があった。

その流れの中で、昨年6月に「システムソリューション事業部」を組成した。これまでのハードウェアの事業部でやってきたソリューション的な部隊や、アクティビティに横串を通して、(コト売りを)本腰を入れてやっていく。それぞれの事業部ごとにやっていたことの強みを明らかにして、どういう勝ち筋を見いだせばいいのかという議論をこの1年間続けてきた。
──システムソリューション事業部長を務める一方、染宮さんは今年6月に半導体関連の複数のグループ会社取締役から外れました。なぜですか?
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
トピックボードAD
有料会員限定記事
連載一覧
連載一覧はこちら