アラサーのための戦略的「人生相談」--どうすれば、プレゼン上手になれますか?(その1)

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高木:「うまいプレゼン」と「説得的なプレゼン」に違いはあるのでしょうか?

広瀬:その差を意識しないと、「うまいプレゼン」が「流暢な語り」だと誤解する危険性大です。「巧言令色、仁鮮(すく)なし」って昔から言うでしょ。

やたらペラペラしゃべる人間にろくな人はいませんよ。逆に、訥々(とつとつ)としゃべり、決して話はうまくないけど、妙に説得力のある人もいます。

話のうまさで勝負するのは芸人です。ビジネスで求められる「話のうまさ」は別物です。これを最初に確認しておきましょう。では説得力、言い方を変えれば「コミュニケーション力」はどうして生まれるのか?

姿勢と目線を見れば、その人がわかる

コミュニケーションには、「言語によるもの」と「非言語によるもの」がありますが、さまざまな実証実験では「非言語によるもの」のほうが、重要性が高いことが明らかになっています。

非言語的な要素の主なものは、「着こなし、表情、身ぶり、声」。余談ですが、私は過去、会社の就職面接や、大学でAO試験の面談などを担当しましたが、被面談者が室内に入室して1分以内で「合否」の8割を決めていました。
 
 「室内への入り方、歩きかた、挨拶の仕方、座り方、表情、しゃべり方」で、大体どのような人生を送っているかが判断できます。

胸に手を当てて思い出してください。皆さん、初対面の方にはそうした判断をしていませんか? 私の場合、特に注意しているのは、「姿勢と目線」です。背筋がピンとして胸を張って、視線をそらさず相手に正対するかどうか。これが、プレゼンの基本ですね。

なぜ、これが判断の基準になるのか?
 
 なぜなら、ごまかせないからです。当日にとってつけたようにしようとしても無理です。絶対にボロが出ます。ですから、日頃から「姿勢と目線」に気を配ること。

大学の初回の講義のときにはいつも学生にこう言います。

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