女を脅す「ナチュラル万能説」はこう退治する なぜ女性系商品だけが“呪術的”なのか

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実際、子宮も生まれてくる子どもも、コントロール不能な部分が多々あり、月経不順や月経痛・月経前症候群に悩まされる女性は少なくありません。まったくこの手の症状がない女性でも、精神的・肉体的なストレスが多くなった場合、一時的に月経関連の不調を訴えることがあります。おそらく、まったく月経に関して不調を感じることなく閉経を迎える女性なんて、一人もいないんじゃないのかな。

こういったコントロール不能なものに関して、古来人間ってどうやって対処してきたかといえば、スーパーナチュラルな存在に訴えかけることで解決してきたわけです。要するに呪術的な技法でコントロールしようとしてきたわけ。わたしはこれらは全部、呪術の構造を利用した「脅し系ナチュラル商法」だと思って間違いないと思っています。

「呪術」はどうやって見分ける?

こういう呪術の見分け方は、以前書いたとおりですが、「悪い予言はかならず当たるように出来ている」ということを頭に入れておくことです。逆に、いい予言は当てられないのだ。

今から説明するけど、「◯◯だと××なことが起きるから、△△しないとダメ」というのはすべて呪いなのだと、すぐわかるよ。よく覚えといてね。これは山岸凉子さんの漫画『黒鳥――ブラックスワン』に出てくるんだけどね。

1. 「あなたに大変な災厄が起こる」と予言者が言う。
2. あなたは、「それは大変!」と不安になる。
3. 予言者が「斯く斯く云々の品物を持ってきて神に捧げれば逃れられる」と言う。
4. あなたはそれを持って予言者のところへ来て儀式をしてもらう。

 

そしてここから先が問題。この先は2パターンが考えられるのね。

A: 災厄が起きなかった。
B: 災厄が起きた。

 

Aだったら、予言者は「神へ品物を捧げたために災厄から逃れた」と言うし、Bだったら「儀式を行ったためにこの程度の災厄で済んだ」と言えるんだわー。(追記:災厄が起きて大惨事(死んでしまう等)になった場合は、祈祷が効かなかったとはされず、災厄を被った人のほうが「以前、禁を破った」等の理由付けをされることが多いです。しかし、王直属の祈祷師だったりすると、祈祷師の不備を指摘され、殺されます)

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