女を脅す「ナチュラル万能説」はこう退治する なぜ女性系商品だけが“呪術的”なのか
だいたい、男性諸氏、シェービングクリームを無添加のオーガニック化粧品メーカーのものにしないと、皮膚から毒が染み込んで体内に蓄積するから…って、選んで使う人、どのくらいいる? シャンプーのケミカル成分が正常な精子を減少させるかもしれない……とか、着けている下着の素材が天然繊維じゃないと男性不妊や精子の奇形につながるかもしれない……なんて、聞いたことあるかね?
「そんなこと聞いたことないし、だいたいそんな馬鹿げたこと、信じないね、俺は」って思うでしょう。女性と子どもの周辺には、上記の文言が満ち溢れているって聞いたら、かなりビックリするのではないかしらね。
女性&子ども商材に書き直すと……
さっき書いたこと、若い女性を対象に直すと、こんなふうになります。
洗顔料を無添加のオーガニック化粧品メーカーのものにしないと、皮膚から毒が染み込んで体内に蓄積するから…って、選んで使う人、どのくらいいる? シャンプーのケミカル成分が正常な卵子を減少させるかもしれない…とか、着けている生理用品の素材が天然繊維じゃないと女性不妊や卵子の奇形につながるかもしれない…なんて、聞いたことあるかね?
……一気に聞いたことがあるような文言に早変わり(苦笑)。そうだ、試しに母親と子ども向けとか書いてみるかね。
ベビーソープを無添加のオーガニック化粧品メーカーのものにしないと、皮膚から毒が染み込んで体内に蓄積するから…って、選んで使う人、どのくらいいる? シャンプーのケミカル成分が脳の発達を阻害するかもしれない…とか、着けているおむつの素材が天然繊維じゃないと精神発達遅延や自閉症につながるかもしれない…なんて、聞いたことあるかね?
……ううう、お腹いっぱいだわ……、自分で書いて自分で気分が悪くなってきた。でも、こんな文言があっちこっちに踊っているのがネットの現状だったりします。男性用の文言を除いては、ね。
どういうわけだか、男性にはこういった「脅し系ナチュラル」は通用しないとされているようで、ナチュラル系商材を男性向けに販売する場合は、「サスティナブル」とか「エシカル」とか「フェアトレード」とか「ロハス」とか「地域通貨」とか「贈与経済」とか「社会貢献」とか「環境保全」とかとかとか、『これを使うことはちょっとした社会活動である』という切り口で売ることが多いのだ。各々の言葉の意味は自分で検索して頂戴。
子どもに関しては、母親に全権を委ねられているので、はっきり言ってしまえば、これら「脅し文句」は全て女性を対象にしてのものであるわけです。でもなんで、女性相手にだけ「脅し系ナチュラル」がはびこっているのかって、結構不思議なことでもあります。また、どういうわけか、これら脅し系ナチュラルの集約されていく先が、なぜか子宮の不具合であり、最終的には生まれてくる子どもの体の不具合だったりします。
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