引退するまで優秀な人間をひたすら集め続ける--牧野正幸・ワークスアプリケーションズCEO(第1回)

✎ 1〜 ✎ 34 ✎ 35 ✎ 36 ✎ 最新
拡大
縮小
引退するまで優秀な人間をひたすら集め続ける--牧野正幸・ワークスアプリケーションズCEO(第1回)

--2010年、「働きがいのある会社」第1位(Great Place to Work Institute Japan)、「後輩にオススメしたいインターンシップランキング」4年連続第1位(ジョブウェブ調べ)に選ばれるなど、組織戦略や採用を高く評価されています。どのような風土の会社なのか、興味があります。

当社は1996年に大手企業向けのERP(統合基幹業務システム)パッケージベンダーとして創業しました。現在、人事関連ソフトウエアのシェアは国内トップです。

正社員も2000名前後と規模が大きくなりましたが、社内の風土はまだまだベンチャー企業そのもの。当社の成長のカギはとにかく社員です。優秀な人材が活躍できるよう、組織も社員が1000人になるまでは役職者を置かずフルフラットな状態でした。ソフトウエア開発という業務上、ピラミッド構造ではイノベーションを起こしづらいんです。規模が小さいうちから役職者を置くと、彼らが実質的な会社のトップマネジメントになってしまいますし、役職に就いた者が優秀だとは限りません。プロジェクトごとに最も優秀な人をチームリーダーに充てるという形をとってきました。

今は社員数の増加に伴い階層も増えましたが、それでもマネジャー、ゼネラルマネジャー、一般社員の3階層だけです。未熟だからというのもありますが、意図的に組織化は進めていません。

--牧野さんがお考えになるベンチャー企業の定義とは何でしょう。

事業がイノベーションを持って社会貢献できること。もう1つは、創業者や経営陣だけでなく、社員全員が優秀であることです。

この2つは、ベンチャーキャピタリストのアラン・J・パトリコフ氏が話してくれた「ベンチャー企業の絶対的な条件」です。創業間もない頃に5億円もの増資を引き受けてくれた彼は、アップルやAOLの大株主としても知られる人物です。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT