引退するまで優秀な人間をひたすら集め続ける--牧野正幸・ワークスアプリケーションズCEO(第1回)

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 たとえミスマッチがあっても、ちゃんと説明があったけれど合わなかったということをみんな理解してくれています。

ただ、本当に頭が柔らかい人間を見極めるのは難しいですよ。当初は面接や試験、性格調査などいろいろ試して追跡もしたのですが、ほとんど相関がありません。そこで、99年に「勉強ができた人を、仕事ができる人に育てます」というキャッチコピーで独自の中途採用「プロフェッショナル養成特待生制度(以下、特待生制度)」を始めたんです。

--具体的にはどのような採用試験を行ったのですか。

あえてIT未経験者を集め、給与付きの研修を行いました。内容は、専門学校で習う2年分の内容を6カ月で詰め込むというものです。

ある程度どこでも通用するITのプロに育ててあげるので、6カ月後に合意があれば入社してくださいというやり方です。6カ月あれば地頭のよい人間はITの知識を十分に習得することができるし、われわれも人材を見極められるだろうと考えたんです。

実務よりもハードな課題をガンガンやらせました。しかも、自分で気づいて自力で突破するイノベーターが欲しいので、絶対に何も教えないんです。この厳しい研修を無事突破して当社へ入社した社員の多くは、今ゼネラルマネジャーとして当社の中核を担っています。

(撮影:尾形 文繁)

まきの・まさゆき
1963年2月、神戸市生まれ。株式会社朝日工業、株式会社ソフトエンジニアリング、ITコンサルタントを経て、96年にワークスアプリケーションズを設立、副社長就任、01年代表取締役CEO就任。創業5年でJASDAQ上場。統合基幹業務パッケージソフト市場において国産パッケージで最大手。同社は独自の人事戦略でも多くの注目を集めている。

■CEOへの道は、エグゼクティブ向けの人材会社・経営者JP主催のセミナー「トークライブ・経営者の条件」との連動企画です。
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