戦力均衡化、地域密着こそ、プロ野球活性化の切り札

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MLBなど米国のプロスポーツリーグには、リーグ全体の繁栄を追求する考え方が浸透している。戦力均衡を目指す考え方もその延長。MLBには選手の年俸総額が一定額を超えた球団に課徴金を課す制度があり、特定球団への戦力集中に歯止めをかけている。「戦力が均衡し、どの球団も優勝争いに絡むことができれば、試合は緊迫し、観客動員数が増え、収入増につながる」(大坪教授)。

日本のプロ野球は、1934年に巨人の前身が誕生して以来、よくも悪くも巨人中心に発展してきた。65年には、新人の契約金高騰を防ぐ目的でドラフト制度が導入され、70年代半ばになると、ドラフトによる戦力分散効果もあって巨人は常勝球団でなくなり、人気が分散し始めた。

ところが93年、巨人のゴリ押しでFA制度とドラフトでの逆指名制度が導入され、選手年俸や新人補強費が高騰。巨人や阪神など金持ち球団に戦力が集中するようになった。その後、逆指名制度は廃止されたが、巨人などの巨大戦力で他球団を圧倒しようとする傾向は変わらない。

巨人は「企業努力をしているだけ」と主張する。だが、そうしたやり方が必ずしも全国のファンに支持されてはいないことは、テレビ視聴率の低迷や地上波中継の激減から明らかだ。自分の球団さえよければいい、という金持ち球団の姿勢が変わらなければ、プロ野球が未来永劫続く保証はない。

(シニアライター:柿沼茂喜 =週刊東洋経済2010年12月4日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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