日本で増える「高齢社長」につける薬 ここ20年で平均年齢がじわじわ上昇

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もちろん、席を譲る後継者が何人もいることが前提ですが、大企業ではそれなりの後継候補が社内に存在しています。

ところが、中小企業、オーナー系企業では、後継者を探すのは簡単ではありません。取材していくと従業員300人以下の会社では、

「自分の後継者となる人材が見渡してもいないから、当面は社長をするしかない」

と長期政権になる社長が多くみられます。まさに「事業承継」ができない状態です。

そんな事業承継がうまくいかない会社で働く社員は、どのような心持ちでいればいいのか? 今回は事業承継を従業員の視点から考えてみたいと思います。

社長交代が起きないこれだけの理由

事業承継とは現在の社長が、後継者に事業を引き継ぐこと。ここで問題になるのが社長としての役割と、オーナーとしての資本の問題です。

厳密には役割と資本の両方の側面から考えないといけないのですが、今回は役割のバトンタッチにフォーカスしていきます。当然ながら、長年かけて地道に作り上げてきた会社や事業をバトンタッチするわけですから、後継者選びは難航します。社長に優秀な御子息などがいて、

「父に代わって、会社を任せてください」

となればいいのですが、親族で頼りになる存在が不在のケースも多いのです。中小企業庁の調査によると、中小企業のうち約3分の1において後継者が不在との回答が出ています。引き継ぎたくても、候補がいないという認識なのです。

ちなみに日本に存在する企業約650万社で、社長が交代する比率は約2%と年々減少中。高齢化が進む中で、バトンタッチができないままで大丈夫なのでしょうか?

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