リクルートを世界へ導く、テキサスの救世主

知られざる、最先端グローバルIT企業の実態

エンジニア主導、データ主義

――Indeedで検索すると、あらゆる求人サイトや企業サイトを横断して収集された、その人が希望している条件の求人情報が表示されます。Google検索の求人情報版とも言われていますが、あらためて、Indeedのサービス、理念、価値をもう少し詳しく教えてください。

Indeedが生まれた経緯をお話しましょう。10年ほど前、創立者の2人がある問題に気づいた。ある人が職を探すには、10どころか100ほどもある求人サイトすべてにアクセスし、探さないといけない。あらゆる求人サイトや企業サイトに散らばった求人情報をひとつにまとめて、そこにアクセスすれば事足りるようなものを作ったらどうか、という発想になった。

そのときIndeedは、非常にユニークなアプローチをとった。当時の人材産業は、おカネを払い人材を募集する会社が第一、“企業ファースト”という姿勢が主流だった。Indeedは違った。“仕事を探している人”のほうに優先的にフォーカスをして、サービスを作ろうと。これが非常に新鮮なやり方だった。まず“仕事を探している人”に価値を提供する。そうすれば、結果的におカネを払ってくれる企業もついてくる。実際、企業にとってもよい結果となり、非常にうまく回っていった。

3つめに非常にユニークな特徴だが、われわれは、徹底してデータに基づく手法をとっている。

あるサービスを作る場合、そのサービスがユーザーにどのように使われて、結果的にわれわれに何をもたらすかは、やってみないとわからない。なので、Indeedでは、“1週間に100種類”というたいへんな数の実験を継続的に繰り返している。

テストをした後は、つねに結果を計測する。どの新しいトライアルがいちばんうまくいったのか、データで割り出す。すべてデータに基づいて、来週は何をやるのか、次のステップとしてサービスをどう改善するか、などの決断をする。効果が出ないアイデアはどんどん切り捨て、本当に役に立つものだけを取り入れていく。

――とすると、Indeedで求められているエンジニアには、どのようなスキルや特性が必要なのでしょうか。

もちろん、非常に優秀な人であること。米国で言えば、スタンフォード大学やMITのようないわゆるトップ大学出身者が多いので、日本でも同様だ。若くて非常に優秀な学生は学習スピードが速い。

そのうえで、何を見てエンジニアを採用するか。多くの企業は、今、社内のチームに欠けているスキルを持っている人を採りたい、という考え方をする。われわれは違う。Indeedでは、これからまったく新しい価値を生み出してくれる能力を持つ人を採りたい。なので、今、その人がすぐ使えるスキルがどれだけあるかは、いちばん重要なことではない。それよりも、今後10~20年間、どれだけの価値を継続的に生み出していける能力を持っているか。毎年毎年、新たなものを生み出していけるのか、ここをいちばん見る。

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