リクルートを世界へ導く、テキサスの救世主 知られざる、最先端グローバルIT企業の実態

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――スピードの早い業界なのに、10年、20年というスパンを見据えて、エンジニアを採用できるのですか?

だからこそ、だ。たとえ今、あるスキルを持っている人を採ったとしても、その特定のスキルが、2~3年後にも役に立つスキルかはわからない。インターネットの世界は非常に速いスピードで動いている。エンジニアには、一生かかっても学びきれないほど勉強しなければいけないことがたくさんある。われわれは、Indeedのサービスに対し、高い能力をつねに維持して、高いモチベーションを持って、つねに新しい価値を生み出していこうという人が欲しい。

採用面接では、実際にプログラミングをしてもらう

――そういう人の見極めは難しい。面接でわかるのでしょうか。

おっしゃるとおり、非常にたいへんなプロセスだ。Indeedの採用方法は、グーグルやフェイスブックのそれとはある部分で似ている。確かなのは、一般的な日本企業とは人の採り方がまったく違うということ。

どこで非常に優秀な人を探すのか。まずは、大学のキャンパス。特に、工学系のいわゆるトップ大学を訪ね、優秀な学生グループを探していく。大学以外では、トップ大学の優秀な学生たちが多く流入している企業をターゲットとして探す。

一般企業での標準的な面接は「あなたは何ができるのか、提供できるのか話してください」というもの。われわれの場合は、“tell”ではなく“show”。「何ができるのか、実際に実践して見せてください」というやり方だ。

レジュメ(履歴書や職務経歴書)に書いてあるのは、“彼ら自身ができると思っていること”だ。実際にできるかどうかはわからない。なので、話だけではなく、本当にできるかどうかを見せてもらう。これはエンジニアの採用だけではなく、ほかのポジションでも同じだが、われわれは“実践して見せてもらう”。

たとえば、エンジニアの場合、コンピュータのコードを実際に書いてもらう。プログラムの課題を与え、1時間半でどこまで実際にできるのか、見させてもらう。

でも、それでも不十分。Indeedでは、個別に仕事をするのではなく、6人くらいの小さいチームで協力し合い進めてもらう。コミュニケーション能力がきちんと伴っているかも重要なポイント。

Indeedの採用面接は、時には何時間にも及ぶ。われわれのほうから質問するだけではなく、逆に質問を出してもらうやり方もとっている。

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