
条件がよい男性と紹介所でお見合いし、結婚したアラサー女性。一緒に暮らすようになって初めて、夫となった男性の性格を知り……(写真:cerisier117/PIXTA)
それまでまったく違う人生を歩んできた2人が、一つ屋根の下で暮らすことになるのが結婚だ。生活を共にするようになると、お互いのライフスタイルの違いが見えてくる。それを許容できればよいのだが、小さな違和感が生じるようになり、それがどんどん重なると、一緒に生活していくことがストレスになってくる。
仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声と共にお届けしていく連載。今回は結婚後に、あまりにも違うライフスタイルから気持ちがすれ違い、10カ月で離婚となった女性の話をつづる。婚活中の人たちは、結婚生活には何が大切なのかを、あらためて考えほしい。
一昨年成婚退会をしたまゆこ(39歳、仮名)からLINEが入った。

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『昨年11月末に、たくみさん(39歳、仮名)と離婚をしました。10カ月間の短い結婚生活でした。気持ちの整理もついたので、お時間のあるときに一度そちらに伺ってもよいですか?』
週末に、まゆこは事務所にやってきた。
自宅の明かりを見て息苦しくなった
「35歳から婚活をしてやっと結婚できた相手でしたが、一緒に住み始めたときから、何もかもが合いませんでした。最初は、気になることがあっても見過ごすようにしていたのですが、小さなほころびが続いていくうちに、大きなズレになっていきました」
最後の2カ月は、夕方会社を出るときになると気持ちが重たくなっていたという。
「住んでいたマンションの近くに交差点があって、そこから部屋が見えるんですね。残業して帰った夜、信号待ちしていたときに部屋の明かりがついているのが見えたら、なんだか息苦しくなって。私、もしかしたら精神的にいっぱいいっぱいになっているのな、と思いました」
離婚が決まる寸前は、顔を見るのも、一緒にご飯を食べるのも、同じ部屋で同じ空気を吸うことも、苦痛になっていた。
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