「ゴシップ」の排除が勝てるチームを作る深い理由 ネガティブな態度とゴシップはがん細胞となる

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ネガティブな環境を作り出す要因である「ゴシップ」の排除の仕方を解説します(写真:アン・デオール / PIXTA)
労働環境や雇用条件などを改善しても、離職率がなかなか下がらない。リーダーが鼓舞しても、チームの士気がイマイチ高まらない……。
そんな状況であれば、チーム内のネガティブ要素を排除する必要があるかもしれません。
資産10億ドルを超える「ビリオネア」であるアンドレス・ピラ氏の著書『ホームレスから大富豪になった人がお金を無限に増やした方法』より、ネガティブな環境をつくり出す大きな要因のひとつである「ゴシップ」の排除の仕方について解説します。

ゴシップはネガティブな態度の燃料となる

豊かさを引き寄せる、新しいチャンスをつくる、勝てるチームをつくる──この3つにはある1つの共通点がある。それは、ネガティブな人間や思考の影響を受けやすいということだ。

「ネガティブ」はがん細胞のようなものだ。あっという間に転移し、すべての物事、すべての人に影響を与える。がんが見つかったとき、医師はまず何をするだろう?

それは、転移する前に急いでがんを切除することだ。

人生に大きな豊かさを引き寄せ、成功したビジネスを築きたいなら、人生からネガティブな人間を切除しなければならない。その人がどんなに有能でも、どんなに会社に利益をもたらしていても関係ない。

感情が伝染することは科学的にもすでに証明されている。普通の風邪と同じように、近くにいる人から人へと伝染していく。

だからこそ私は、すべての会社、組織、チーム、そして家族の間でも、ゴシップを禁止にしている。ゴシップはネガティブな態度の燃料になるからだ。

公共の場で何らかのネガティブな会話に巻き込まれることになったら、私はいつもその場を離れるようにしている。電話する用事があるふりをしてもいいし、トイレに行くと言ってもいい。ネガティブなエネルギーに気分を毒されると、人生でもビジネスでもさらに問題が増えてしまう。

職場がゴシップの盛んな環境だと、従業員同士がおたがいを信頼できなくなる。自分がうわさ話の対象になると、働く意欲も低下する。その結果、職場を去ってしまうかもしれない。誰かが職場のゴシップの標的にされると、労働環境が悪化して団結が損なわれる。ゴシップにばかり夢中になっている従業員は、仕事への集中力を欠き、生産性が下がる。 

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