家族みんなで何か「議題」を立ててあれこれ意見を出し合う家族会議。筆者は6年前から家族会議を始め、その面白さに気づいて以来、さまざまなご家庭での家族会議取材を続けまとめてきた。それが本連載『家族会議のすすめ』だ。やってみると、普段わかったつもりでいる家族の意外な一面が見えたり、子どもでもよく考えているということがわかったりしておすすめだ。
しかし、「家族会議なんてやりたくない」という人がいる場合は、どうすればいいか。実は「家族会議に興味があるが……」と二の足を踏む人の多くが、「うちの夫はやりたがらないと思う」「夫をどう誘えばいいかわからない」というのだ。家族会議に家族を巻き込むにはどうしたらいいか。『子どもから話したくなる「かぞくかいぎ」の秘密 ~一生ものの対話力を磨く』からその方法を紹介する。
「家族会議」に後ろ向きな人もいる
子どもがいてもいなくても、「家族会議」に興味を持ってワークショップや講座に来てくれるのはたいてい女性だ。もちろん、男性でも家族会議をすでにやっているという人もいるし、「うちはパパ主導で家族会議を始めた」という例もある。だが、筆者の周りでも「家でまで会議をして、何を話すの?」という反応をする男性は多い。
そもそも家族全員が、同じ時期に「家族会議をやりたい」と思う家庭は少ないだろう。幼すぎて意味がよく理解できない子もいるだろうし、反抗期真っ最中の中学生、会社の会議で疲れて、家まで会議なんてしたくないという気持ちもわかる。60代以上の世代なら「家族で顔をつきあわせて話すのになんの意味がある?」といくら誘ってもはなから興味を持たないことも多い。
それはそれ、その人なりの言い分があるし、仕方がないことだ。家族の対話など特に必要ないという人を無理に会議の場に連れてくることはできない。しかし、誰か反対する人がいると、家族会議ができないのか? といえばそうではない。
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