<映画産業>2003年の興行収入は過去最高更新、邦画の構成比回復、シネ・コン増加は続く

1月29日、日本映画製作者連盟は2003年の映画産業の概況を発表した。同年の映画入場者数は1億6234万人強(前年比1.0%増)、興行収入は2033億円弱(同3.3%増)で2001年を抜き最高記録を更新した。興行収入が10億円以上をヒット作は邦画が17本(前年と同数)、洋画が29本(同31本)で邦画では「踊る大捜査線2」(東宝、173.5億円)、洋画は「ハリ−・ポッターと秘密の部屋」(ワーナー、173億円)がトップだった。また、邦画対洋画の構成比は33%対67%と邦画が前年(27.1%)から再び30%台を回復したのが目立つ。
 一方、映画館数も前年の2635スクリーンから2681スクリーンに46スクリ−ンの純増となった。松岡功・映連会長によると全体で170スクリーン増加したのに対し、124スクリーン閉館があった結果という。また、1993年のシネマ・コンプレックス(複合映画館)の第1号誕生(神奈川・海老名)以来この11年間でスクリーン数は55%増加し現在の映画館のうち71%はこの間に新設されたものという。ただ、「この11年間の興行収入の増加は25%にとどまり、1館当たりの収入は減少している」ことを松岡会長は問題点とする。
 今年も既に映画館の新設は23地区、183スクリーンが決定済みで、一方この上半期の閉館数は60が予定され、スクリ−ン数の増加は続く。2003年では東宝が歴代2位の興行収入421.7億円をあげ依然トップにあるが、「今年は番組数を28(2003年は21)に増やし、500億円台に載せるのが目標」(東宝・高井英幸社長)とし、その中で今秋公開予定の宮崎駿監督作品「ハウルの動く城」が「目標達成の要」(同)と位置付ける。今年1月は前年同期比10%増と好調なスタートを切った映画界だが、今年興行面で最大のカギを握るのは宮崎アニメ最新作であることは間違いない。
【宇田川日出雄記者】

(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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