中国では、なぜ環境問題の解決が難しいのか

APECが終われば、元の木阿弥?

以下の3点も、「友人だからこそ話せることもある」とご理解を願いたい。

① まず、公徳心の問題。環境問題は、中国人の一部にある「自分の身の回りさえ良ければ、他人の迷惑はどうでも良い」といった考え方に起因していないだろうか?

② 環境問題の多くは、国家、企業、個人が経済的に負担を覚悟すれば解決する部分が多い。だが中国では自己中心的で国家や社会に貢献するといった観念がまだまだ希薄なのではないのか?

③ 日本でもほめられたものではなく、最近はようやく家庭の躾や小学校の教育では「徳育、知育、体育に加えて食育」が叫ばれるようになってきた。中国でも、こうした教育が不足しているのではないか?

問題の本質は意外に単純?

例えば、すべてとは言わないが、中国人の掃除の仕方を見ると、根本的に掃き清めるという発想はあまりないように思えるのだ。ゴミを横に除くだけで本質的な清潔感が感じられない。逆に、日本人は、「心を清める」ことから掃除をするという発想から入る(無論そうでない人もいる)。同じ東洋人でありながらこれほどまでに掃除の仕方が違うのは興味深い。

顔の洗い方ひとつとっても、日本人は「下へ下へと縦に」タオルを数回拭う。だが大陸では「顔をなでまわすように洗って終わり」の人が少なくない。単に習慣の違いなのかどうかは不明であるが、こんなところにも環境問題の本質が隠れているように、私には見えるのだ。

中国人の「悪い部分」を上げつらう気などは毛頭ない。だが、問題の本質は、意外に単純なところに潜んでいるのではないか。いずれにしても、良い環境の中で生活をすれば健康だし、気持ちも良いから祖国を愛する国民が増えて、中国の「裸官」のように、お金を持って海外に逃げて行く必要もないと思うが、どうだろうか。

歴史的な北京のAPECの成功を祈りつつ、時がくれば工場を停止しなくても青空の下で世界平和の会議ができる日が来ることを、希望してやまない。
 

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