調剤薬局、24時間体制が時代の要請に 薬剤師が直面する地域包括医療への対応

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調剤最大手のアインファーマシーズも”24時間化”を進める

このほか、調剤薬局大手では、日本調剤が岩手医科大学の門前にある岩手中央薬局で24時間開局を実施しているほか、「さくら薬局」などを全国で420店超展開するクラフトが完全24時間体制の営業を千葉の野田店、埼玉の春日部店、京都の伏見店で行っている。中堅のファーマライズホールディングスも三重の鈴鹿回生病院に近接する傘下の薬局が24時間営業している。準大手のメディカルシステムネットワークは、本社がある札幌で24時間開局を試験的に始めるため、「仮眠室」を設けるなど店舗設計を含めた準備を進めている。

実際のところ、調剤薬局が、外食チェーンやコンビニストアのように夜間や早朝も薬剤師を常駐させるニーズは、救急病院の門前薬局を除くと、ほぼ皆無といってよいだろう。「開業医が急診に備えて24時間対応を求めたとしても、その頻度が月に1回あるかないかの状況ではありえない」と調剤薬局チェーン幹部は本音を漏らす。

そこで、厚生労働省は、2本立ての施設基準を設けて取り組み強化を促している。それが「24時間開局」と別の「24時間調剤等体制」だ。この施設基準の2本立てが、調剤薬局業界の大手や中小の規模を問わず、全国5万店それぞれの取り組みの違いとなっている。

スクランブル状態で待機

「24時間等体制」は、自局を含めて10未満の調剤薬局が連携して在宅患者に対する薬学的管理と指導を行う体制を含めた24時間体制を整備することを指す。もともと調剤薬局は、営業時間外でも管理薬剤師が転送電話で処方薬に対する質問や疑問に対処してきたが、今回の見直しでは、これとは次元の異なるサービス対応を求めた。

言い換えると、「24時間調剤等体制」とは、営業時間外でも医師の要請で緊急に医療用医薬品を患者に提供する場合、薬局の薬剤師は、速やかに薬局に駆けつけて、処方薬を患者のもとに届ける体制を常時整えておくこと。当番の薬剤師は、外出先や自宅でくつろいでいても、いつ呼び出されて仕事をするか分からないスクランブル状態だ。

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