同窓会が実は有望なビジネスになっていた 急成長する「幹事代行サービス」の裏側

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同窓会で昔の仲間と久しぶりに出会い、再び関係が深まることも

小中高のクラスや大学のゼミ、クラブ・サークル活動などでかつて一緒に過ごした友人・知人や先輩・後輩、恩師などの仲間と久しぶりに集まる同窓会。老若男女を問わず、日本全国の津々浦々で開かれているイベントだ。その同窓会をめぐるビジネスが急成長しているのをご存じだろうか。

同窓会の幹事代行――。案内状の発送や会場の手配、当日の運営などを、幹事に代わって受け持つサービスの利用者数が、ここ数年で大きく伸びている。日本で20~30社がこの市場に参入しているとされ、笑屋(本社・東京都千代田区)、同窓会ネット(大阪市北区)、同窓会本舗(東京都文京区)の3社が代表的企業といわれる。

同窓会の開催件数は右肩上がり、背景にSNS

このうち2002年設立の同窓会ネットが最古参の存在。業界の歴史はまだ短く、新興企業ぐらいしかプレーヤーはいないものの、2009年に創業した笑屋を例に取れば、同窓会の代行回数は右肩上がり。「2011年に150回だったが、翌2012年は約250回、その次の2013年は550回程度まで増え、今年(2014年)もさらに上積みできそう」(八木誠取締役兼経営企画室長)という。

公的な統計こそはないが、そもそも10年前に比べて同窓会の開催は増えている。東京都心部で飲食店を展開する銀座クルーズ(本社・東京都中央区)の店舗で開かれた同窓会は、2011年が約1300件だったが2013年は約1550件と、3年で2割近く増加した。

背景にあるのは、Facebookをはじめとするソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の普及だ。かつての仲間とインターネット上でつながり、それをきっかけにリアルな場で集まる=同窓会へと発展するケースは少なくない。

一方、少人数ならともかく比較的、大規模な同窓会を開く際、幹事の悩みはいくつもある。案内状の作成ノウハウがなかったり、当日のドタキャンで予算がショートしたり、そもそも当日の段取りや会計を気にして自分は同窓会を思う存分に楽しめなかったり、消息不明な同級生がいたり――。同窓会の幹事代行サービスは、ここに目をつけた。

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