一生懸命に減塩食品を選んでいるA美さんのカゴには、下記のようなものが入っています。
・減塩しょうゆ
・減塩食塩
これらを使えば、確かに減塩食にはなるかもしれません。しかし長年、食品加工・添加物に関わってきた私からすれば、これらの「減塩食品」にはA美さんだけでなく、多くの人が気づいていない「落とし穴」があるように思えてならないのです。
「減塩梅干し」はこう作られる
まず「減塩梅干し」。本来、昔ながらの梅干しは「梅、しそ、塩」だけで作られます。その際、通常は梅の重量の約20%の塩を使います。
ところが現在売られている「減塩梅干し」は塩分が10%以下のものが多くなっています。A美さんの買ったものは8%ですが、もっと低い3~6%というものも売られています。
「減塩梅干し」はどう作るかというと、一度、20%の塩分で漬けて、漬けあがったものを水にさらすなどして「脱塩」するのです。
脱塩すると、どうしても梅のうま味が流出してしまうので、そこを「何か」で補いたくなります。「減塩梅干し」には「はちみつ梅」「カツオ梅」が多いのはそれが理由です。
以前はこれを「酸味料」や「甘味料」などの「添加物」で補っていましたが、今は「脱塩」の技術が向上したこと、「無添加・安全性の高いもの」が求められる背景があることから、添加物はあまり使われなくなってきています。
「無添加で減塩なら、それに越したことはないのではないか」と思われるかもしれません。しかしそこにこそ、じつは「落とし穴」があるのです。
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