YouTube設立17年で「生き残った人」「消えた人」 「炎上」「好きなことで生きていく」は紙一重

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「あくまで“本業”がありつつの動画投稿という意識の芸能人・芸人が多いと思いますが、視聴者にとっては“YouTubeに動画を投稿する人”として、そこにYouTuberとの差異はないでしょう。またあえて“上下”に対して言及すれば、お笑いであれば石橋貴明さんであったり、歌手であれば小林旭さんだったり、いわゆる“大物”“重鎮”と呼ばれる芸能人も多数YouTubeにチャンネルを始めている。

この芸人さんがバカにしているのは、“本業YouTuber”なのでしょうが、この時代にYouTubeと芸能界に上下を見い出すのも少し古い考えかたではないかと思います。もちろん大物や重鎮がYouTubeで人気を博しているかは別問題ですが」(前述・お笑いライター)

ヒカルを卑下した芸人の考えはわからないが、テレビではなくネットがいちばんのメディアとなっている若年層を中心に、もはや “芸能人よりYouTuberのほうが上”と考える人すら少なくないだろう。ヒカルの総再生回数は約40億回。YouTubeにおいて、この数字を上回る芸能人はいない。

YouTubeにすり寄る芸能界

設立から17年を迎えたYouTube。最初の投稿動画は、YouTubeの共同設立者であるジョード・カリム氏が投稿した動物園内で撮影されたものだ。

「設立された2005年から数年は、日本においてYouTubeはそれほどメジャーな存在ではありませんでした。『ニコニコ動画』など、当時日本で先行していた動画プラットホームに動画を投稿していた層が一部流入していたような、アングラ寄りの存在。もちろんHIKAKINさんなど、当時から人気を得ていた投稿者はいましたが」(ITジャーナリスト、以下同)

「子どものなりたい職業」1位に

YouTuberが認知され、ネットに明るい層以外の“世間”にまで広まった大きな要因は2014年のこと。

“好きなことで、生きていく”をキャッチフレーズに2014年の10月から、地上波のCMも含めて、大々的なキャンペーンが打たれました。これにより世間にも広くYouTuberという存在が知られることになった。それ以降はYouTuberが『子どものなりたい職業』で1位になることも珍しくなくなりました

“好きなことで、生きていく”キャンペーンは、第1弾は、日本でいちばん有名なYouTuberといえる『HIKAKIN』、スマホゲームの実況の第一人者的存在である『マックスむらい』、英会話動画を投稿する“バイリンガール”『吉田ちか』が起用された。

同年11月にも、第2弾キャンペーンとして、登録者数1000万人を突破し、現在もトップYouTuberの『はじめしゃちょー』、日本におけるYouTuberの先駆者で、動画作成を事業とする会社を設立した『MEGWIN』、美容・メイク系動画のさきがけである『佐々木あさひ』らが起用された。

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