YouTube設立17年で「生き残った人」「消えた人」 「炎上」「好きなことで生きていく」は紙一重

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大々的なキャンペーンに起用されたYouTuberらは今、“好きなことで、生きて”いけているのか。HIKAKINやはじめしゃちょーの活躍は記す必要がないレベルだろう。

HIKAKINは公開中の映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』とコラボ。同作に出演する長澤まさみや生田絵梨花がHIKAKINの自宅を訪問するなどのコラボ動画に至った。もはや構図として、芸能界がYouTuberにすり寄っている形といえる。はじめしゃちょーは3億円の豪邸を建設。現在でも数少ない1000万人を超える登録者数を抱えている。

炎上、トラブル対処を間違えて

一方で……。

「『パズドラ』の実況動画で多くのファンを抱えたマックスむらいさんは、2016年に自身の会社が横領問題に巻き込まれました。むらいさんは横領の事実を認め、自身が主張した“暴力団関係者と思われる人物からの恐喝”は調査報告書にて認定されず。実際に横領に関わっていたのは同社役員であり、実刑判決も受けました。むらいさんは無関係とされましたが、影響は大きく、ファン離れにつながった。

さらにその後、同社製作・販売のスマホケースにデザイン盗用疑惑が発覚、結果的に謝罪しました。このような事態によって会社は株価は下落、YouTubeチャンネルも下降の一途をたどり、現在は登録者数が144万人いるのに対し、投稿動画の再生数は1〜2万回程度、数千回となることも少なくありません。

MEGWINさんは、体重計などで知られる大手メーカー『タニタ』の出資を受け、インターネット向け動画制作会社を立ち上げました。動画全盛の今の時代、ネット向けの動画制作事業を行う会社は星の数ほどありますが、その先駆者になりますね。しかし、代表を務める会社の社員が不当解雇やパワハラ問題を告発。MEGWINさんも反論しましたが、この件でみそがついたのか、現在の登録者数は100万人を割り、再生数もほとんどが1万回以下にまで落ち込んでいます。

YouTuberは黎明期とは比較にならないほど増加し、またジャンルも細分化しました。人気を維持するにはさまざまな施策が求められます」

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