なぜ運動を頑張ってもなかなか痩せないのか ダイエットと運動の関係を科学的に徹底解説

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運動はダイエットにどれくらい有効なのでしょうか(写真:Glampixel/PIXTA)
痩せるために運動してもなかなか結果が出ない、という方も多いのではないだろうか。
実は、運動しても消費カロリーはあまり増えないうえ、基礎代謝が落ちる可能性があるという。
10万部のベストセラー『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』につづいて、『HEALTH RULES 病気のリスクを劇的に下げる健康習慣』を刊行したUCLA准教授の津川友介氏が、その理由を科学的に解説する。

運動だけで瘦せることは難しい

運動はダイエットにどれくらい有効なのだろうか。

『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

読者の中には、食事をあまりがまんしたくないので、食事はそのままにして運動量を増やすことで瘦せようとしている人もいるだろう。しかし、結論から言うと食事制限をせずに運動のみで体重を減らすことは難しいことが研究からわかっているのだ。

80の研究を統合して評価した研究(*1)によると、食事制限および食事制限と運動の併用は体重減少に効果的であったものの、残念ながら(食事制限を伴わない)運動のみではほとんど体重減少が認められなかった。

なぜ運動はダイエットにそれほど寄与しないのだろうか。

医学の世界でも昔から、体重が増えるか減るかは摂取カロリーと消費カロリーの差で決まると信じられてきた。脂肪1kgが9000kcalで、脂肪細胞の8割が脂質で、残りの2割は水分やその他の物質なので、脂肪kgを減らすには、7200kcal消費する必要があると言われてきた。

しかし、実際には人間のカロリー消費の多くは基礎代謝(生命活動を維持するために、何もせずにじっとしていても消費するカロリー)や食事に関係する代謝(食事の咀嚼、消化、吸収によって消費されるカロリー)であり、運動によって消費されるのは全体の10〜30%にすぎないのである。

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