医師290人調査!「わが子にワクチン」打つかの本音 基礎疾患の有無や重症化リスクをどう考える?
5~11歳のコロナワクチン接種にあたり日本小児科学会は提言を発表、「今後、感染者数が増えると中等症や重症が増えることが予想される」として、ワクチン接種には意義があると話した。
村上さんが強調して言う。
「不安に思う親御さんがいる以上、絶対に打つべきとは言えません。それでも基礎疾患のある子どもや、重症化リスクのある家族が同居している場合は、私は待ったなしでワクチンを接種したほうがいいと思います。
実は先日、ファイザーがオミクロン株専用ワクチンの臨床試験を開始しました。早ければ夏前には登場するので、それを待つという手もある。もちろん、接種できるようになるまで感染予防を徹底することが必要です」
接種の有無で子どもの行動が制限されそうなことも
アンケートの中には、「未接種のままでは修学旅行に行けないなど、子どもの行動が制限されそうだから接種させます」(神奈川県の女性=54)という回答もあった。子どものワクチン接種をめぐっては医学的な側面だけではとらえきれない問題もある。
「保育園や幼稚園で、クラスターの発生や休園が相次いでいます。子ども同士で触れ合って、遊んで、人間関係を通じて学ぶことが目的の場所ですから、リモートというわけにはいきません。大人も休園に合わせて仕事を休まざるをえず、収入が減る人もいるでしょう。
人格が形成される大事な時期に、感染拡大のため子どもたちの行動範囲が狭められてしまう弊害は大きい。重症化はしなくてもこの観点からワクチン接種をするという考え方もあります。子どものワクチン接種をめぐっては、そうした社会的影響も含めて考えていく必要があると思います」(村上さん)
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