医師290人調査!「わが子にワクチン」打つかの本音 基礎疾患の有無や重症化リスクをどう考える?
全体の約7割を占める187人が「はい」と答え、子どもへのコロナワクチン接種に賛同多数という結果に。反対に「いいえ」と回答した人は70人にとどまった。
医療を専門とするジャーナリスト・村上和巳さんが指摘する。
「国内では2回目までのワクチン接種率が大体8割ですから、順当な結果といえますね。ただ、医師を対象にしたアンケートなので、接種に賛同する割合がもう少し高くてもよさそうな気もしました」
「はい」「いいえ」回答の理由
さらに、賛否の理由も尋ねてみた(回答は複数選択可)。「はい」と答えた人の中で最も多かったのは「感染を防ぐ効果がある」で65回答。
「感染防止効果が期待できるうえ、万が一感染しても、できれば軽い症状ですませたいから」(東京都の男性=52)などと、重症化リスクを下げられる効果に期待する声も多く、46回答が集まった。
一方、「いいえ」と答えた人の中では「副反応・副作用が心配」が16回答で最多。「将来的な副作用が気がかり」(北海道の女性=47)といった声のほか、「長期的な安全性が確立されていない」(東京都の男性=39)などと安全性を懸念する意見も目立つ。
実際のところ、コロナワクチンにはどの程度の効果が見込めるのだろうか?
「アルファ株やデルタ株に比べると、現在蔓延しているオミクロン株に対するワクチンの効果は感染予防、発症予防という点で、やや劣るのは確かです。発症予防は6~7割ぐらい。とはいえ重症化予防の効果は9割ほどありますし、高齢者や基礎疾患のある人にとって欠かすことのできないワクチンであることは間違いない」
安全性についてはどうか? 村上さんが続ける。
「モデルナ製ワクチンを接種した若い男性の中に心筋炎を発症する人が現れ、問題になりました。しかし、5~11歳の子どもが接種するのはファイザー製のワクチンだけです。
また、すでに5~11歳に接種をしているアメリカでは、コロナワクチン接種後に心筋炎を発症した人は非常に少ない。おそらくワクチンの投与量を大人の3分の1に減らしているからでしょう。発症した人も、すでに全員が回復しています」