オートキャンプブームで「ルーフテント」に熱視線 東京オートサロンで見つけた注目アイテムたち
今回の東京オートサロンには、まだまだ多くのルーフテントが展示されたが、ここでは筆者がとくに面白いと感じた製品を挙げてみた。また、ルーフテント以外でも、例えばクルマの屋根に荷物を積載できるルーフキャリアも、多種多様のアイテムが出展されていた。中でも、輸入商社のエクシズルラインが扱うオーストラリアのブランド「ライノラック(RHINO-RACK)」の製品は、とてもユニークだった。同社ブースでは、ルーフキャリアを装着したトヨタの商用バン「ハイエース」やジープのSUV「ラングラー」を展示したが、いずれの車両にも車体後部に広がる「バットウィング オーニング(BATWING AWNING)」という日よけが付いていた。
オーニングと呼ばれる車載用の日よけは、テント地などの生地を使った庇(ひさし)を車体横などから張り出させることで、日差しなどを防ぐためのものだ。テント生地などを使った庇は、ルーフキャリアなど車体上部に設置したオーニングのユニット内に収納が可能で、使用する場合は停車中に庇自体を引き出すだけだ。タープなどと違い、わざわざポールを立てる必要がないため、手軽に設置ができることで人気がある。
オーニングといってもタイプはさまざま
近年、キャンピングカーや車中泊仕様の車両などではおなじみとなってきたオーニングだが、この製品で注目なのはその開き方だ。多くの製品が横へ伸びるだけなのに対し、オーニングを270度の広範囲で広げることができる。製品名のごとく、まさにバットウィング(コウモリの羽)のように展開する。ちなみに広げた時のサイズは、長さ2500mm×幅2500mm×高さ2300mm。夏場などの野外で日差しを避けながら、ゆったりとくつろげる快適スペースを作るには最適だといえる。なお、価格(税込み)は15万4000円だ。
今回紹介した製品群は、いずれも高い利便性を備えるとともに、装着に大きな加工を必要としないことも特徴だ。とくに近年急増しているというアウトドア初心者にとって、製品さえ対応すれば、今乗っている愛車にも取り付けが可能なことはありがたいだろう。本格的なキャンピングカーに憧れはあっても高価であったり、車体が大型のため駐車場所に困ったりとハードルが高い……。そんなユーザー層が、手軽にキャンプや車中泊を楽しむには最適なのだ。「密」を避け、クルマに乗って海や山の自然を楽しむ。コロナ禍により加速したとみられる時代のニーズは、先行き不透明な社会状況と同調するかのように、今後もしばらくは続きそうだ。
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