月商1億円超、軽トラ用アウトドア部品ヒットの訳 設立4年で急成長、ヒントはラーメン屋の駐車場
軽トラック、いわゆる「軽トラ」は、地方ではとても身近な存在だ。とくに農業や林業、建設業や運送業などを職業とする人が多いエリアでは、保有台数も多く、荷台に仕事の道具や材料、配送品などを載せた車両をよく見かける。基本的に2人乗りのため、仕事用途がメインだが、地域の産業などに根ざした移動手段のひとつといえる。
そんな「仕事のクルマ」である軽トラ向けに、アウトドアでも使える「遊びの要素」を加えたアフターパーツを開発し、月商1億円以上を稼ぎ出しているのが、新興ブランドの「ハードカーゴ」だ。2017年に立ち上がった同ブランドのコンセプトは「仕事に便利で、アウトドアで楽しい」製品。トラックの荷台に設置するキャリアや室内の荷物収納用ネット、車両に装着できるテントなど、さまざまなパーツが話題を呼び、ブランド設立4年目にして人気ブランドに成長した。
運営するのは、社員わずか18名の中小企業で、兵庫県を拠点とする「エフクラス」。製品の製造拠点は町工場が世界一集中する東大阪、小規模のインターネット通販業者からダイハツ傘下の部品メーカーまで幅広い販売網を構築するなど、独自のビジネスモデルが功を奏した。
そんなハードカーゴ製品には、いったいどんな魅力があり、どんなユーザーに支持されているのだろうか。アウトドア系イベント「アソモビ2021 in Saitama」(2021年10月16~17日・さいたまスーパーアリーナ)の同社ブースで、代表の田中宏之介氏に関西のスタートアップ企業ならではユニークな事業内容について伺った。
アウトドアテイスト満点な「ハードカーゴ」の主力商品
まずは、ハードカーゴの主な製品群を装備したデモカーのダイハツ「ハイゼットトラック」を紹介しよう。外観は、ブラックを基調にしたカラーリングと、オフロード感溢れるフォルムにより、アウトドアにマッチしたワイルドな雰囲気が満点だ。荷台には、同ブランド主力製品のひとつ「ハードカーゴ キャリア」が搭載されている。レース競技車両などで、車体強化のために使うロールケージのような構造をしたロングキャリアだ。
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