コロナ禍でも「日々を豊かに」できる感性の磨き方 細かい変化に気づく「観察力」を身につけよう
江戸時代中期に京都で人気を博した画家の伊藤若冲は、花鳥画「動植綵絵(どうしょくさいえ)」を描く際に、1日中、自宅で飼っている鶏を観察していたといいます。実際に生きる鶏を丁寧に観察したからこそ、羽の1枚1枚、尾の先の躍動感まで、リアルに描くことができたのでしょう。
「微かに木々が揺れている。すこし風が吹いているのかな」
「川の音がいつもより大きいから、昨夜は雨が降ったのかな」
日常生活でも、味覚、嗅覚、視覚、聴覚、触覚に集中して過ごすと、いろんなことに気がつきます。これは自分の美意識の定規に、細かい目盛りを刻んでいくことといえるでしょう。
感性のある人は小さな変化にも敏感
感性のある人は、身の回りの細部や変化をとてもよく見ています。だから、人と同じものを見ていても、他人とは違うことに気づき、たくさんの感覚や感情を得られるのです。どんなに細かい変化や違和感にも気づこうとする「観察する習慣」を身につけ、これまで目を向けていなかったことを意識して見つめ、日常を解像度高くとらえてみましょう。
この「観察する習慣」について、いくつかご紹介します。
■「同時にこなす」意識をもつ
生活しているだけでどんどん家が散らかっていく人と、そうでない人がいます。この違いの理由は、ふだんの行動に隠されています。後者は、一度の動きで複数の仕事をしている人なのです。
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