ここからは具体的なグラフの作法(ルール)を紹介していく。重要なのは、さきほどの3つの目的を意識することだ。細かいところまで含めるとキリがないので、今回は基礎的な5つに絞って説明していく。
比較をする場合は「棒グラフ」を用いる。棒グラフは、棒の高さで数字の大小を表現するグラフである。データの大きさが高さで表現されているので、視覚的にデータの比較がしやすい。
下の図は、商品Aと商品Bの満足度を比較した棒グラフだ。棒グラフだと、ひと目で商品Bの満足度が商品Aの2倍ぐらいあることが理解できる。
(※外部配信先では図をすべて閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
何%といった割合データは「円グラフ」を用いる。円グラフとは、各割合を円の面積で表すグラフを指す。なぜ、円グラフなのかというと、円の全面積=100%と明示的に表現されているので、すぐに割合のデータということが理解できる。
ただし、複数の対象における割合グラフを比較したいときは、円グラフを複数作成するのではなく、下図のような「100%積み上げ棒グラフ」を用いる。100%積み上げ棒グラフは、棒グラフの特殊な形であり、棒の高さを一律に固定したものになる。高さを固定することで、棒グラフの面積を一律=100%とし、割合データであることを視覚的に表現している。
時間による変化を記録したデータを時系列データという。時系列データをグラフにする際は「折れ線グラフ」を用いる。折れ線グラフは、データを線でつなげることで、その推移を表す。データが線でつながっていることが連続性を表し、時系列データであることを同時に表現している。
折れ線グラフはデータがつながっているので、増加しているのか、減少しているのかといった傾向を把握しやすい。
ただし、以下のようにデータの数が少ない、あるいは総量など「データの値」を表現する場合は、棒グラフで表現したほうが見やすい。
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