グラフを作成する際は、色に意味を持たせると伝わりやすくなる。といっても、カラーコーディーネーターのように、それぞれの色が持つ意味を覚えてほしいわけではない。今回は2点だけ意識してもらいたい。1つ目は「ネガティブは赤」、2つ目は「注目箇所のみ色付け」である。
1つ目の「ネガティブは赤」は、不満やマイナスなどのネガティブなものには赤系の色を利用してほしい。
理由は2つある。赤色はそもそも、「危険」という意味合いを持つ。それが、人にネガティブなイメージを想像させる。赤字や赤信号などを思い出してもらえると、容易に想像がつくだろう。
もう1つは、赤色自体が目立つ色(前進色)であるからである。目立つ赤色が本来とは異なる意味合いで用いられると、グラフの内容がすんなり頭の中に入ってこなくなってしまう。欲を言えば、すべての色の意味合いを理解して、適切に用いるのが好ましいとは思うが、まずは赤色を意識するだけでもかなり違うので、ぜひ覚えておいてほしい。
2つ目は「注目箇所のみ色付け」である。以下のように、注目してもらいたい箇所のみに色付けし、それ以外をグレーにすることで、どの部分に注目してほしいのかを表現できる。同時に数字のフォントをその部分のみ大きくしたりすると、より強調した表現が可能になる。そうすることで、より明確にこのデータで伝えたいことをグラフで表現できる。
グラフはシンプルなほど見やすいので、不要な線は取り除いたほうがスッキリする。以下を比較してほしい。下のグラフのほうが、スッキリしていて見やすいと思う。
また、棒グラフの上にデータの値を表示すれば、横軸を表示する価値はほとんど存在しない。グラフを作成する際は、無駄なものはなるだけ省略することで、見やすいグラフになる。ただし、軸がないためグラフの値と単位の表示は必須である。
●横軸あり
●横軸なし
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