会議中、相手に「手書きメモ」をあえて見せる理由 →や<>などを使って視覚に訴えるとより効果的
紙面はきれいにまとまっておらず、ただ箇条書きでいくつかキーワードを並べ、大事な言葉に星印をつけて、赤いサインペンで囲っているだけのメモ。こんなものに価値があるのなら、むしろ自分から積極的に見せてみようと思い、次の商談からは意図的に大きな文字でキーワードを並べて、お客様へ「どれが大事ですか」と尋ねてみることにしました。
その結果、打ち合わせの途中で認識をすり合わせられるようになり、お客様からも喜ばれるようになったのです。
この方法を始めてから、気づいたことがあります。
こういった確認作業は、打ち合わせの最後にやると理解のずれが怖いものです。もし深刻なずれが終了間際に発覚すると、その後の挽回が難しいからです。したがって、途中の段階でノートを見せて、「ずれているところがあれば早めに教えてもらえませんか」というスタンスのほうがうまくいくのです。むしろ、自信がないときほど早めに見せて確認したほうが、よいことが起こりました。
いまではオンライン会議のときも、手元で打っているメモを途中で画面共有し、相手に見せて確認しています。会話のスピードが速いときは、自分の手元でメモのウィンドウを2つ立ち上げておいて、片方は「人に見せず、ただひたすら書くメモ」、もう片方は「相手に確認を求める要点だけ貼りつけたメモ」のように分けています。
情報の整理にはピラミッド構造が有用
構造化されたメモを作成するには、その場に出た情報を整理しなければいけません。それには、ピラミッド構造で考えるとよいでしょう。ピラミッド構造で考える癖がついていると、テキストで文章のまま整理することもできますし、情報の意味やかたまりを見て図解することもできます。
ピラミッド構造で考えられているときには、次の4つの条件が満たされています(図参照)。
1つめは「情報のグルーピングができている」ことです。似たような話同士はくくり、意味のかたまりごとにキーワードでまとめられているときがこの状態です。
2つめは「要するに何が言いたいかがはっきりしている」ことです。ピラミッド構造で考えられているなら、具体的な情報を集約したとき、要はどういうことなのかが「一番言いたいこと」「最も大事な情報」として見えているはずです。
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