樫野孝人・神戸リメイクプロジェクト代表(Part4)--3000万円を捨て、IMJに移った


--IMJでは、どのようなリスクヘッジを行っていましたか。

リーマンショックを予測していたわけじゃないですが、景気が悪くなって仕事がなくなることがいちばん怖かったですね。社長になってからずっと、全体売り上げの外注比率を4割に設定していました。

自社の6割の内訳も、本社はさらにその6割(全体の36%)、グループ会社が4割(24%)。正社員比率を6割にしていたので、二十数%が本当の意味での正社員の固定コストだったんです。何か起きても2割までひざをかがめることができるフレキシブルな組織であるというのは、強みでしたね。

おかげさまでリーマンショックが起こったときも、やや微調整をする程度で需給バランスが取れました。業界内では、一般的にグループ会社を持っていないところがほとんどです。内製率や正社員率も7~8割なので、ロイヤルティが高くスキルも明確です。外注比率を高めようとするならば、外部ネットワークの構築や自社との通常取引における親和性を含めたスキルの棚卸しが大事になってきます。

--最後の3年間、3期目はどんなことに取り組まれたのでしょうか。

実はIT業界の大合併を画策していました。IT業界の淘汰が終わり、大統合時代に入ると読んでいたんです。当時、すでにB to Cも、IMJのようなB to Bもメインプレーヤーがわかっていました。B to Cは消費者の好みもあるのでブランドがいろいろあっていいと思うのですが、企業のサポートやコンサルティングを行うB to Bプレーヤーは3社に集約されるだろうと考えていたんです。

結局、当事者同士はOKして発表直前まできていたのですが、いくつかの問題をクリアできずに、実現できませんでした。

(撮影:今井康一)

かしの・たかひと
神戸市出身。(株)リクルート入社。人事部門を経て、キャンパスマガジン編集長、アートスペース館長、学生総研所長を歴任。1993年、福岡ドームのコンサルティングチームに参加し、マイケル・ジャクソンやマドンナなどのコンサートやシルク・ド・ソレイユ福岡公演などをプロデュース。その後、(株)メディアファクトリーにて映画制作事業を立ち上げ、「バトル・ロワイヤル」などの製作に関わる。 2000年、株式会社アイ・エム・ジェイの代表取締役社長に就任、01年にはナスダック・ジャパンに株式上場を果たす。 連結グループ16社、売上高186億円、従業員数800名の国内最大手のWEBサイト制作企業に成長させる。 09年(株)IMJを退任し、神戸市長選に立候補。15万6178票を獲得するも現職の矢田立郎神戸市長に惜敗。現在、「NANA」「ゼロの焦点」などを制作したIMJエンタテインメント取締役会長、(株)オウケイウェイヴ、(株)コンテンツ、(株)ネットオンの社外取締役のほか、カナリア書房のアドバイザリーボードも務める。 神戸リメイクプロジェクト代表。神戸ひとマガジン「裕ちゃんを探せ!」編集長。

■CEOへの道は、エグゼクティブ向けの人材会社・経営者JP主催のセミナー「トークライブ・経営者の条件」との連動企画です。
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