英語よりも、本質を見極める力を養え グローバル化の本質を誤解している日本(下)

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たとえば、彼らが日本や日本人を理解しようと思ったら、日本の歴史や宗教を研究しようとします。日本人は無宗教ではないかという突っ込みが入りそうですが、日本人は決して無宗教ではありません。日本人のDNAには、「神道」という宗教が大昔から根付いています。

欧米の知識人のように、偏見を捨てて学べ

私たちのなかで、神社にお参りしたことがないという方は、おそらく一人もいないでしょう。むしろ、毎年欠かさずお参りしている方のほうが、圧倒的に多いのではないでしょうか。私たちが意識する、意識しないにかかわらず、神道への信仰は古来より、日本人全体に深く浸透しているのです。

欧米の知識人が日本人よりも「日本人が神道の信者である」ということを認識していることには驚かされますし、彼らが日本最古の歴史書である「古事記」や「日本書紀」に深い興味を示す傾向が強いことにも驚かされます。

彼らが「古事記」や「日本書紀」に注目するのは、これらの歴史書には日本人の精神的な根幹を形づくった数々の神話が書かれているからです。欧米の教育では、子どもたちが自分たちの精神的な根幹を知るために、ギリシャ神話や聖書にある神話を必ず教えています。

欧米の知識人のように偏見を捨てて、その国の歴史や宗教をありのままに学んでいくと、その国やその国の民族の本質を理解することができます。私たち日本人も彼らを見習い、世界の歴史や宗教を謙虚に学ぶべきでしょう。

中原 圭介 経営コンサルタント、経済アナリスト

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なかはら けいすけ / Keisuke Nakahara

経営・金融のコンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」の経営アドバイザー・経済アナリストとして活動。「総合科学研究機構」の特任研究員も兼ねる。企業・金融機関への助言・提案を行う傍ら、執筆・セミナーなどで経営教育・経済教育の普及に努めている。経済や経営だけでなく、歴史や哲学、自然科学など、幅広い視点から経済や消費の動向を分析しており、その予測の正確さには定評がある。「もっとも予測が当たる経済アナリスト」として評価が高く、ファンも多い。
主な著書に『AI×人口減少』『これから日本で起こること』(ともに東洋経済新報社)、『日本の国難』『お金の神様』(ともに講談社)、『ビジネスで使える経済予測入門』『シェール革命後の世界勢力図』(ともにダイヤモンド社)などがある。東洋経済オンラインで『中原圭介の未来予想図』、マネー現代で『経済ニュースの正しい読み方』、ヤフーで『経済の視点から日本の将来を考える』を好評連載中。公式サイトはこちら

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